バンコク

2024年02月19日

一夜漬けアピール?

みなさんおはようございます

目下期末テスト真っ最中の本校ですが、

テスト期間ならではのピリピリした感じ、なんてものは

もちろんなく、いつもと変わらぬゆるい空気に包まれております。

しかし、これは本校でのお話。

生徒同士の競争も激しいというバリバリの優秀校では、

テスト期間というのは、またちがった雰囲気なのかもしれません。

そしてちがうのは、雰囲気だけでなく、

テストのレベルというのも、相当に異なっていると思われます。

ちなみにわたしのテストでは

それってテストと呼べる?というぐらい、出題問題を教えておきます。

「テスト期間はここからここまで」で済ませようものなら、

「そんなこと言われてもできるわけないじゃあん」

と、全てを放り投げてしまう可能性があるため、

これだけ覚えたら80点はとれるからねー、という餌を目の前にぶら下げ、

せめてテスト前1日ぐらいは、勉強するように仕掛けておくわけです。

生徒のほとんどがチュラ大に行くような高校でこんなことをすれば、

「簡単すぎて差がつかないよ」

というクレームがつくことは間違いないでしょう。

しかし、私が本校の生徒に求めているのは、

「ちょっと頑張ったら、できたやん」

というプチ成功体験なんですよね。

そういえば、前期の期末テストが終わったとき、

グレード4(日本の通知表における5)に合計点で2点足りなかった男子が、

職員室に2本指を立てながら私を訪ねてきました。

あと2点ちょうだい、というサインであることはすぐわかり、

そういう場合は、2点分相当の特別な課題を出すのが通例なのですが、

いたずら心も働いて、

「その2点はあげないよ」と突っぱねてみたんですね。

すると、その男子、

「先生!僕、昨日の夜からちゃんと試験勉強したんだよ、昨日の夜からだよ!」

と猛烈に「頑張ったアピール」をしてくるではありませんか。

試験勉強

その真剣な顔がまた面白く、

「たったそれだけの勉強?」とからかったら、

「こんなに頑張ったこと初めてなのに」と拗ねそうになったので、

結局、試験でできなかった単語問題をもう一度させ、

その生徒は満面の笑みで加点2点を持ち帰ったのでした。

多分、今回のテストが終わっても、

最後の最後におねだりしてくる生徒が出てくるのでしょう。

授業中にゲームをしている男子生徒には、

「最後に甘えてきても点数やらんからな」とは注意しているものの、

結局、情にほだされてしまうんですよね。

教師としていかがなものかとは思うのですが、

「先生、点数あげてあげてー」とその子の友達にまでお願いされると、

その優しい心に報いたくもなるわけですよ(笑)。

ま、甘え上手や、愛されキャラというのも

生きていく中での立派なスキルの一つですからな。

そのスキルに対して点数を上げているということにしときましょうかね(笑)。


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2024年02月16日

実働8ヶ月

みなさんおはようございます

11月からスタートした2学期ですが、

次から次へと押し寄せる行事ごとの波状攻撃も

なんとか落ち着き、期末テストが実施される時期となりました。

授業は来週火曜日までとなっておりますが、

私はそれまでに、担当する5クラスのテストと採点を終える予定ですので

2学期の大きな仕事は、残すところ

3月5日の西京高校との文化交流会のみとなりました。

3月いっぱいは出勤しなければならないとはいえ、

タイムカードを押すのがメインの仕事、という

開店休業オフシーズンに突入いたします。

怠け者


タイの小中高は日本と違って、2学期制。

1学期が5月中旬から9月末、2学期が11月初めから2月末となっており、

9月末と2月末のテスト期間を除けば

実質授業があるのは、1学期が4ヶ月、2学期が3ヶ月半なのです。

もちろん授業がない期間も、タイ人先生たちは授業以上に大変な仕事が山積みなのですが、

(それにつきましてはこちらの記事に詳しくあります)

私は、試験が終わり成績さえまとめてしまえば、

基本的にその学期の仕事は終了となるのです。

若い頃から、働くことや生きることに怠惰だった私は

「上司に怒られず、1年に半分ぐらい休みな仕事があればなぁ」

とZ世代の先取りのようなことを言って、

バブル絶頂期に稼ぐ気満々だった友人たちに

呆れられるどころか、見放されておりました。

しかし、結局その非現実と思われた私の願いは

その頃は頭の片隅にもなかった、バンコク移住によって

叶えられることになったわけです。

ま、所得はその頃の友人たちの半分どころか10分の1にも満たないので、

あれですけどね・・。

ま、その分、きっと今まで抱えてきたストレスも10分の1以下でしょうし、

そこそこ幸せを感じながら生きられているということは、

この働き方が私に一番似合っているということなのでしょう。

というわけで、もうすぐ始まるオフシーズンも

じっくり楽しませていただきまあす。


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2024年02月12日

在バンコク邦人の方々のおかげ

みなさまおはようございます

先週の火曜日のことですが、本校に日本人の方々をお招きして、

高校3年生のインタビュー相手になっていただきました。

昔は、グループごとに校外へ放り出し、

日本人への街角突撃インタビューをさせていて、

それはそれで得るものも大きかったのですが・・。

タイ人先生たちとも話し合った結果、

目の届かないところで、在バンコク邦人の方々に迷惑をおかけする

可能性があるこのやり方を見直し、

去年からは、本校でインタビューを実施することにいたしました。

イラスト

ほとんどの生徒からすれば、私以外の日本人と会話をするのは初めて。

私との会話にしても、普段はタイ語メインなので、

自分の日本語が日本人に対してどのぐらい通じるかもわからず、

ドキドキなわけなのです。

今回このインタビューに参加していただいた方々は、

皆さん、生徒の聞き取りにくいであろう拙い日本語に

一生懸命耳を傾けてくださっていました。

IMG_4089


「タコが入っていないタイのたこ焼きについてどう思いますか」

なんていう、変化球な質問にも、笑顔で答えていただいていたようで、

本当に感謝です。

中でも、一番印象に残ったのは、ある男子生徒のうれしそうな表情でした。

実は彼は、3年間全く勉強せず、宿題もなかなか出さないため、

僕を含め、他のタイ人先生を手こずらせてきた問題児。

日本語クラスに身を置きつつも、日本語の知識はほぼゼロに近い彼だけに、

このインタビューの時間は辛いだろうなと思っていました。

しかし、そんな彼が突如うれしそうに「TAKERU!」と叫んだのです。

どうも、日本人の方と格闘技の話で盛り上がっていたようなんです。

そういえば、彼が格闘技が好きなことも自分は知らなかったし、

この3年、彼を叱るばかりで、じっくり話を聞くこともなかったなと

教師としての不甲斐なさを感じるとともに、

卒業間近に彼の笑顔を見れたことが嬉しく思えたのでした。

それもこれも、彼が喜ぶ話をしてくださった日本人の方のおかげ。

生徒たちに、通常の授業だけではできない貴重な体験をさせていただき

本当に感謝しております。

加えて、これからも生徒たちにより日本を感じてもらうためにも、

在バンコク邦人のお力をどんどんお借りしたいな、

と、あつかましいことを考えております。

その際には、またX(旧ツイッター)等で呼びかけさせていただけますので、

タイの高校や高校生に興味をお持ちの方は、どんどん参加してくださいね!


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2024年02月09日

この先を見据えて

みなさんおはようございます。

今回の記事は、私ごと満載で申し訳ないのですが、

「今後の生活をどのように考えているか」についてでございます。

なぜこのタイミングでそんな話になるかというと、

実は私、今日が56歳の誕生日なのです〜。

50代もあっという間に後半に突入。

思えば、50代前半はコロナに振り回されながらも、

そのコロナによる引きこもり生活の中で

『タイぐるり怪談紀行』というマニアックな本を

世に出させていただく貴重な機会をいただくことができました。

またそれきっかけで、新しい人たちとの出会いがあったりと、

コロナ以前には想像もしていなかった、

エキサイティングな体験をさせてもらえ、それを考えると

かなり充実した5年だったように感じます。

誕生日
さて、60歳で定年を迎えるタイ人教師とは違い、

外国人教師というのは、学校が雇ってくれる分には、

定年というものはなく、

現在も60歳を超えた、カナダ人先生が元気に働いていらっしゃいます。

そんな姿を見ると、僕も元気なかぎりは働かせてもらおうかな、

と思う一方、ある程度の時点で自ら身を引いた方がいいのかな、

とも思ったりするわけです。

実際、この学校でやるべきことは全てやりきった思いはしてますし、

この学校に貢献できる教師としてのピークは過ぎたいうことは

自覚しているつもりです。

でも、引退宣言をする勇気はまだないんですよね。

なんといっても、20年近いタイ生活のほとんどの時間を

この学校と苦楽を共にしてきたわけで、

そのホームグラウンドがなくなって、果たして自分の生活が

どのようになってしまうのかが全く想像つかないわけですよ。

まあ、この学校にいさせてもらう間は、

せめて可愛げのあるおじいさんキャラを意識して、

老害だけは撒き散らせないように精進しましょうかね。

そうやって日々やるべきことを粛々とこなす中で、

きっとまた素敵な縁や出会いが待っていることでしょう。

結局「この先」のことを考えるより大切なのは、

「今ここ」を生きることなのだ、

と誕生日という日に自分にもう一度言い聞かせているのでありました。



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2024年02月05日

タイの学校のいじめ問題プチ考察

みなさんおはようございます。

週明けの記事としては、シリアスなタイトルになってしまいましたが、

少しの間、おつきあいいただければ幸いです。

私が、まだこの学校に赴任前、タイ語学校で勉強していた時、

クラスで日本における「いじめ」の話題になったことがありました。

たしか、日本ではいじめが原因で自殺する子がいる、というニュースを

タイ語の先生が目にして、トピックとして取り上げたと記憶しています。

その後、自然と「タイではどうなのか」と私たち日本人から出た質問に

その先生はこう答えていました。

そりゃあ、片親とか、肌が黒いとか言っていじめることはあるわよ。
でも、日本みたいに、同じ子ばかりずっと毎日いじめることはないわね。
だって、次の日にはもっと面白いことがあったりするし、
同じことしてても飽きるでしょ?

たしかにいじめっ子が、毎日同じことを繰り返す執拗さもなく、

移り気で他に楽しみでも見つけてくれる可能性があれば、

いじめられっ子も死ぬことまで考えないだろうな、と納得したのでした。

その後、今の学校で16年勤めてきましたが、

私のクラスでは、実際いじめらしきものを感じたことはありません。

ただ、それは全員が全員、仲良くやっているという意味ではなく、

「いつもあいつは掃除をサボる」「誰々に悪口を言われた」

とか、そういう揉め事は日常茶飯事だし、

高1の時に仲がよかったもの同士が、高2で喧嘩して卒業まで口をきかないとか、

こじれにこじれる場合だってあります。

また、最近はいじめを表す英語「bully」からの転用で、

「先生、あの子にブーリーされたぁ」、なんて毎日のように耳にします。

また学校でいじめられたことがあるかどうか、というアンケート調査によると、

タイは立派ないじめ大国だという結果も出ているようです。

ただ、大声で「いじめられたぁ」と言えるということは、

ある意味健全、というか、子供同士のからかい程度のことだろうと

さほど気にもしていなかったのですが、

先日、バンコクの某学校において、とんでもない事件が発生してしまいました。

同級生からいじめにあっていた子が、朝礼の最中に

いじめっ子の首をナイフで刺し、殺してしまったのです。

これまでは、集団で毎日、一人の人間を執拗に追いつめる

日本的ないじめに比べれば、タイのいじめなんていじめのうちに入らないだろう、

とタカをくくっていたのですが、

よく考えれば、いやよく考えるまでもなく、

辛さに耐えられる心のキャパシティーというのは、子供によって違います。

日本のひどいいじめに比べれば、そのぐらい大したことないだろう、

という理屈はとおるわけもないですよね。

いじめ


と、自省はしてみるのですが、

高校生にもなって、教室で鬼ごっこをしたり、

おかしの奪い合いをしてじゃれあっている姿をみていると、

どうもこの問題をシリアスに捉えられないのもまた事実・・。

もしかすると、僕の生徒って、

飽きっぽいし、何か一つのことを頑張るってタイプでもないし、

相手が弱るほどいじめ続けることができないだけかもしれませんがね。


昔から、日本の文化というのはタイ人になじみやすく、

それはありがたく、素敵なことなのですが、

いじめ文化という、日本の負の文化だけは、

絶対にタイに根づいてほしくないな、

と強く願っている今日この頃なのであります。


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